2025 万博MEMO ry ~EXPO note~07 大屋根リング ほか 編

大屋根リング

OSAKA KANSAI EXPO 2025
その7は、大屋根リング やアートが面白かった静かな森などのメモ・コメントです
見学したパビリオンを記録として残そうと思った個人的メモです。

目次

01 大屋根リング 

大屋根リング 会場デザインプロデューサー  藤本 壮介

基本設計 東畑・梓設計共同企業体
実施設計 西工区:竹中工務店 /北東工区:大林組 / 南東工区:清水建設 

周長約2km 、高さ遊歩道部分12m、高い所で20m 幅 約 30m 
伝統的な貫工法をベースに最先端の建築技術を取り入れていった。

柱は420角の集成材で、主に国産材のヒノキ(四国産)、梁には福島県産の杉を使っている。
(他に外国産のオウシュウアカマツ)

柱を2間(3.6m)毎に配し、木架構ユニットを作って楊重しながら取り付けていく、というユニット方式の独自工法で組み上げるというもの。
 日本の伝統木造工法を踏襲しつつ、最新技術との掛け合わせで新しいモノを生む、という日本のオリジナリティーが発揮された建造物、といえます。

それにしても、柱ユニットを立ててから梁を貫として差し込んでいく。大変な作業だ。だって、リングだから曲線になるようにずらしていく。えぇ~と想像しただけで唸ってしまう。施工の皆様、大変でしたね・・・
さらに、そうやってリングになっていった時に最後の貫はどうやって差し込むのか! メイキングオブの動画は見飽きません。(だいぶ端折ってるけどね。肝心なところをもっとじっくり~)

3工区に分けての施工で貫接合部分は3社三様。写真左は大林組、写真中は竹中工務店、梁の上部から見ないとクサビの違いはわからない。下から見上げていると、金物が見えなくてキレイに納まっている。  写真右は遊歩道。床面は厚さ90㎜の合板敷きがよくわかる。

膜屋根による光の取り入れ方や、屋上遊歩道の植栽、スカイウオーク、など含めて、奇をてらうことなく、でも壮大な造形物が私達にワクワクを伝えてくれました。 

大屋根リングのライトアップもとても良いものでした。
照明協力はPanasonic、照明デザインディレクター:東海林 弘晴 

(Panasonicサイトに照明演出の裏話有り 
  https://www2.panasonic.biz/jp/solution/town/works/expo2025grandring.html )

遊歩道(スカイウォーク)のライトアップは時間帯によって明るさを、期間によって色味を変えている、とのことでLEDならではの良さが発揮されたライティングでした。
流行のプロジェクションマッピングにしないところが良かった。

実は、プルーインパルスの展示飛行の日に運よく重なりました。
時間を気にしていたつもりでしたが、もう大屋根リングには上がれないと入場規制が掛かってしまい、下から眺めるだけに。
ものスゴイ人で、「ここじゃあ見れない」と思っても、時すでに遅し。

とにかく上を見上げるしかなく・・・
アッと言う間の15分でしたが、最後はハートマークを描いて、彼方へ・・・・
航空自衛隊のショーという事や、それは税金では?と、アンチの考えもあります。 でも、
皆で大空を眺め、一つのモノに一喜一憂し、笑顔が弾けた時間は、なんて平和な時なんだろう、と改めて今の平和に感謝の気持ちになりました。(世界のあちこちでの戦争は終わってないけれど)

02 静かな森

万博会場の真ん中エリアに設けた「静かな森」 
喧騒を忘れる緑溢れる場所は、大阪府下の公園(吹田市の万博記念公園や服部緑地など)から、
将来、間伐予定の樹木を移植してきて新たな生態系を作った、とのことです。 ちょっと複雑な気持ち。。。


アートプロジェクトとして、数名のアーティストの作品が点在していました。
写真左・中:トマス・サラセーノ 未来のコミュニティとモビリティ 
宙に浮くオブジェ。よく見ると、中には松ぼっくりや小枝など詰まっている。これは生き物のためのプラットフォームらしい。。


写真右:オノ・ヨーコさんの作品 「平和と人権」 
テーマはよくわかりませんが、地面を掘っていくと、地球の裏側まで行くんじゃないか、と思った子供の頃を思い出しました。


もう少し、PRを大きくハッキリと掲示した方がいいと思った。
気が付かずに通り過ぎてしまう・・・せっかくのテーマに沿った展示なのだから。

この作品も、夜に通ると明かりがついているので存在がわかった。
レアンドロ・エルリッヒ の 「健康とウェルビーイング」 

 エルリッヒは金沢21世紀美術館の「スイミング・プール」で有名

円筒形の空間に見えるけど、1/4に区切ってミラー仕様の空間で、それぞれの植栽が異なっている。
視覚トリックによる体験。
ウェルビーイングとは、身体的・精神的・社会的に良好で満たされた持続的な状態、とのこと。
広範な意味での幸福感を意味する言葉、らしい。 
私はウェルビーイング? あなたは?? 

03 文明の森

バーレーン館の横にあった屋外展示 「文明の森」 
開幕当初は、危ない等の理由で展示中止になっていましたが、
安全対策を行ったうえで再開されました。

チェコ共和国で2016年に発見された133本の「亜化石オーク」の木。
木々は地中8m以上の深さに埋まっており、6500年以上前のもの。
年輪は古代当時のもの。希少性と歴史的価値の高さから今回の万博で展示することになった。

今回の万博は、エコやSDGSなどのテーマ性から、木材利用や木の価値の再発見、みたいな視点での展示が多かった。

04 困った木の積み柱が支える建築 

これら積み木で作った柱たちは、倒木の危険性から伐採された街路樹や、産業の中で使い終わった木材など、役目を終えた木たちで構成。 全国から集めて、その木のストーリーを感じ取る、という企画展示

デザイナーズトイレ同様に、公募式での企画。サテライトスタジオとして、ラジオブースが有る。
屋根下の日陰で自由に休憩していた。 

05 クールスポット 

冷輻射という仕組みを利用した、氷室のような空間。
ベンチに座って、背面から涼しさを感じる。

優しい涼しさ、という感じでいいんだけど、背面を見ると、水滴がびっしり。これはどうにかしないと、例えば接してる木部が傷んでくるよね? この解決策があれば、ひんやり涼しくなる、というのは良いと思う。

このクールスポットは、太陽光発電も組み合わせていて、蓄電池に電気を貯め、夜間にその電気を利用して氷を作る、その氷を利用してる? ちょっと難しくて理解不足・・・

06 e-Mover 会場内 外周バス 

会場内の外周路を走るEVバス。一度乗ってみたい、と南東のバス停から、西ゲート方面まで乗りました。
バス停が木の板で出来ていて、とても面白いと思いました。 
薄い板(12㎜)同士はやとい実(ざね)はぎ、という継ぎ方でつないでいっています。
柱も十文字にして太く見えない工夫をしています。 
ライティングには細いLEDライトを埋込んでいます。 
待ち合いコーナーも合板を線材のように組み合わせて、日陰や風よけにしています。
耐久性がどのぐらいか、気になりますが、仮設であればいいのかも。 
造形的にキレイに見えることも大事だと思いました。 

07 ころころ広場(休憩所)

大屋根リングの西外側にある休憩所、ころころ広場 
風になびくテント屋根が印象的。
設計は 大西麻貴+百田有希/o+h 公募形式での選出
テキスタイルは、宇仁繊維 というオリジナルでテキスタイルを作る会社が協力、とのこと。

近くでみると、風になびいているように見えるが、実は湾曲した太い鉄骨パイプにテントが固定されている。
布テントの先端だけは風でヒラヒラする為、全体的にたなびいてみえる。全体形状がゆらめいている形状ゆえ視覚的効果も大。スゴイ。
夕方以降のライトアップで、遠くからも「あれは何?」と吸い寄せられる。スゴイ。

休憩スペースと、トイレが沢山ある。白い真ん中のメッシュの部分は子供たちが乗ってトランポリンのように遊んだりする。
トイレはTOTOさん協力。わかりやすい

最後までご覧頂き、ありがとうございました! 

【万博MEMOry ~EXPO note~ 】自分の記録として・・・・

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