
― 親世代も子世代も、無理なく暮らすために ―
親世代と現役世代が一緒に暮らす「同居リノベーション」は、
単なる間取り変更ではなく、人と人の距離感をどう設計するかがとても重要です。
ここでは、設計の現場で特に意識しているポイントをご紹介します。
① 生活リズムの違いを「間取り」で吸収する
同居で最もストレスになりやすいのが、
起床・就寝時間や生活音の違いです。
・寝室同士を隣接させすぎない
・トイレや洗面の動線を分ける
・早朝・深夜に使うスペースは音が響きにくい配置に
暮らし方を変えるのではなく、
間取りで無理なく調整することが大切です。
② 「共有」と「個」のバランスを明確にする
同居リノベでは、
「どこまで一緒で、どこから別か」を曖昧にしないことが重要です。
・リビングは共有
・寝室やワークスペースは個の空間
・一人になれる場所を必ず確保する
特に現役世代の子世代にとって、
自分だけの時間と空間があることは、
同居を長く続けるための大切な要素になります。
③ 将来の介護を「前提」にしすぎない
よくあるご相談で、
「将来介護が必要になったら…」という不安があります。
もちろん備えは大切ですが、
最初から介護仕様にしすぎると、
今の暮らしが窮屈になってしまうこともあります。
・今は引戸にしておく
・家具で対応できる余地を残す
・段差を極力なくす
必要になった時に対応できる余白を残す、
これが設計者としておすすめしている考え方です。
④ 収納は「量」より「場所と使い方」
同居になると、
「とにかく収納を増やしたい」となりがちです。
大切なのは量よりも、
・誰の物かが分かれている
・使う場所の近くに収納がある
・管理しやすい収納配置
特に親世代の持ち物は、
出し入れしやすさと視認性を重視すると、
日々の負担がぐっと減ります。
また、場所により種類を分類しておくと、
後々、混乱しないと思われます。
(衣類の横に食品を収納しない など)
⑤ 家事動線は「自然と分担できる」ことを意識
同居では、
「誰がやるか」が曖昧になりやすい家事もあります。
・キッチンに立つ人が複数想定できるか
・洗濯・掃除の動線が重なりすぎていないか
・手伝いやすい配置になっているか
設計で家事に参加しやすい環境を整えることで、
役割の押し付け合いを防ぐことができます。
⑥ お金・将来・役割分担は必ず事前に共有する
これは設計以前にとても大切なことですが、
・リノベ費用の負担割合
・将来住み替える可能性
・どこまで一緒に暮らす想定か
これらを工事前に家族で話し合っておくことが、
後悔しない同居リノベの第一歩です。
設計は、その話し合いを「形」にする作業でもあります。
⑦ 「我慢しない暮らし」を目指す
同居リノベで一番避けたいのは、
誰か一人が我慢し続ける住まいになること。
・小さくても一人の居場所がある
・音・視線・距離感に配慮されている
・暮らし方を変えられる余白がある
我慢しない=長く続く。
これが、同居リノベ成功の大きなポイントです。
まとめ
同居リノベーションは、
「今の暮らし」と「これからの変化」の
ちょうど良いバランスを探す住まいづくりです。
正解は一つではありません。
家族ごとに異なる答えを、
設計という手段で丁寧に形にしていくことが何より大切です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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